清掃入札ガイド / 08
清掃入札の実績要件と自社実績の確認方法
「清掃経験あり」で止めずに、
公告の条件と、その根拠を一組ずつ照合します。
過去公告で読む実績条件
面積が合っても、確認は続く。
成田空港事務所「令和8年度 庁舎等清掃業務」の例。以下はこの案件固有の実績条件の抜粋です。現在の募集案内ではありません。
公告の指定
- 対象期間
2010年4月1日〜2026年1月21日 - 業務と規模
年間を通じた日常清掃面積8,000㎡以上 - 契約上の立場
元請 - 完了の条件
完了済み。履行中は対象外
自社資料で確かめる
- 期間の根拠
契約期間・完了日の記載 - 面積と内容の根拠
仕様書の清掃範囲・面積・頻度 - 元請の根拠
契約書の相手方と受託範囲 - 完了の根拠
業務の完了を示す資料
社内照合の入口を示しています。提出できる証明書類は、入札説明書と指定様式で別に確認します。公告例の詳しい解説と出典
結果は、根拠と一緒に残す。
一致 / 不一致 / 要確認
条件の横に、資料名と該当箇所を記録。「日常清掃面積」は建物の延べ床面積と同じとは限りません。面積の合算や民間実績の扱いも、記載がなければ自己判断で補わず確認します。
この例の条件を他案件へ当てはめないこと。実績以外の資格・登録・人員条件や手続の期限も確認が必要です。
詳しい解説と公式資料
必要な項目を開いて確認できます。条件・例外・出典を含む本文を収録しています。
この記事の基本的な考え方
清掃の受注経験があっても、案件が求める実績として使えるかは条件ごとに確認が必要です。 業務の種類、対象期間、面積、契約上の立場、完了の有無を分けて読むと、照合しやすくなります。
実績条件は案件ごとに異なります。この記事の数値や期間は公告の読み方を学ぶための事例であり、すべての清掃入札に共通する基準ではありません。
このページで分かること
実績要件は過去の業務経験についての参加条件
実績要件とは、過去にどのような業務を受注・実施したかについて、案件が求める条件です。 入札参加資格や事業登録とは別に設定されることがあります。
公告で実績に関する記述を見つけたら、一つの長い文章のまま判断せず、次の項目に分けて読みます。
| 確認する項目 | 読み取る内容 |
|---|---|
| 業務の内容 | 日常清掃、定期清掃、施設用途などの指定 |
| 対象期間 | いつからいつまでの実績が対象か |
| 規模と件数 | 清掃面積、施設数、必要な契約件数 |
| 契約期間 | 年間契約など、継続期間の指定 |
| 契約上の立場 | 元請での実績が必要か |
| 完了の条件 | 完了済みに限るか、履行中も対象か |
| 証明方法 | 提出する書類や指定様式 |
元請とは発注者から直接業務を請け負う立場
元請としての実績を求める案件では、他社から一部業務を請け負った実績を、そのまま置き換えることはできません。契約書の相手方と受託範囲を確認します。
日常清掃面積は日常清掃の対象となる部分の面積
清掃面積は建物の延べ床面積と一致するとは限りません。「日常清掃面積」の指定がある場合は、日常清掃の対象範囲と面積を資料で説明できるか確認します。面積の数え方や対象範囲は、案件の資料に従います。
成田空港事務所の公告例を分けて読む
東京航空局の「令和8年度成田空港事務所庁舎等清掃業務」は、2026年1月21日の公告で次の実績条件を示しています。
| 項目 | この案件で示された条件 |
|---|---|
| 対象期間 | 2010年4月1日から公告日である2026年1月21日まで |
| 契約上の立場 | 元請 |
| 業務と規模 | 年間を通じて、日常清掃面積8,000㎡以上の清掃業務 |
| 完了の条件 | 完了した業務。履行中は対象外 |
この例では「8,000㎡以上の清掃をした」だけでは足りません。対象期間内の実績であること、元請であること、年間を通じた日常清掃であること、完了していることを併せて確認します。東京航空局「令和8年度成田空港事務所庁舎等清掃業務」公告(JETRO掲載)
上記は実績条件の抜粋です。この案件では、管理体制など別の参加条件も定められています。現在の募集案内ではなく、条件の読み方を示す過去公告の例です。
国立保健医療科学院の例では認証条件も別に確認する
国立保健医療科学院の2026年1月9日公告「清掃業務 一式」では、実績について次の条件が示されています。
- 対象期間:2021〜2025年度(令和3〜7年度)
- 対象規模:清掃面積19,111.28㎡以上の施設
- 契約期間・件数:年間を通じた清掃業務請負の契約実績が1件以上
さらに、認証については次の両方が条件です。
- ISO 9001またはJIS Q 9001
- ISO 14001またはJIS Q 14001
登録業務対象範囲は、ビルメンテナンス業務のうち清掃とされています。「ISO認証が何か一つあればよい」と読み替えず、規格と対象範囲を確認します。国立保健医療科学院「令和8年度 清掃業務 一式」公告PDF
この例も当該案件固有の条件です。成田の「履行中は対象外」という条件を、記載が異なる他案件へ自動的に当てはめないようにしましょう。
自社実績は条件と根拠資料をセットで整理する
参加候補が見つかったら、近い業務の契約書や仕様書などを探します。確認用の一覧には、次の情報を残しておくと照合しやすくなります。
自社実績の整理項目
- 契約名と発注者
- 業務内容と施設用途
- 契約期間と完了日
- 清掃対象の面積と、その内訳
- 元請などの契約上の立場
- 内容を確認できる資料の名称・該当箇所
社内で確認できる資料と、発注機関が受け付ける証明書類は同じとは限りません。 契約書、実績証明書、完了を示す資料など、何を提出するかは入札説明書と指定様式に従います。
「同種」「同規模」「相当する実績」などの範囲が曖昧な場合は、質問受付の方法と期限を確認します。複数契約の面積を合算してよいか、民間案件の実績が使えるかなども、記載がなければ自己判断で補わないようにします。
照合結果は一致と不一致と要確認に分ける
条件ごとに、次の3つで整理すると次の行動が決まります。
- 一致:条件を満たす根拠資料を特定できる
- 不一致:指定された期間・面積・立場などに合わない
- 要確認:条件の解釈や証明方法がはっきりしない
最新版の公告・入札説明書に加え、訂正と質問回答も確認してください。実績を満たしていても、資料交付や参加申請の期限を過ぎていれば、手続を進められない場合があります。
次は1件の自社実績を照合する
候補案件の実績条件を項目に分け、自社の契約書や仕様書と並べて確認しましょう。実績以外の条件は、資格・登録・人員条件の早見表で確認できます。